2017年 07月 16日
幻に終わった広浜鉄道今福線
地元民の期待を背負って着工にこぎ着けた件の鉄道は、戦争(日中戦争、大東亜戦争)の影響で工事がほぼ完成していたにも関わらず2度に渡り凍結。
戦後、ルートを若干修正した上で工事が再開したものの、国鉄の赤字経営等が原因で未成線のまま計画中止になってしまった幻の鉄道ルート。それが広浜鉄道(新旧)今福線。
偶然その事を道の駅で知り、今も当時造られた橋脚の跡が残る廃線ルートを辿る旅に。
資料らしい資料もなく、道の駅で入手したパンフのようなものだけが頼りの行きあたりばったり旅。
どんな遺跡にお目にかかれるのか!?
先ずは、旅の拠点で看板を発見したのでルートをざっくり確認
計画が頓挫して以降ただの空き地になったらしく、まったく手入れされてない状態。
下府駅から車で約10分。上空を走る山陰道を潜り抜け、川の中にある「有福第三トンネルと橋脚」へ。
川の中に橋脚造って列車を渡らせようとしたのね。。。と解る。
そこから更に進むと次のビューポイント「橋脚群」
最初の計画の旧今福線では、最長になる筈だった橋梁。
此処はちょっと小高い丘を登って上から見ると、橋脚とトンネルの位置関係がよく解る仕様。
登りきった先には今福線第一トンネルの後。
写真で観ると明るいが、トンネルの奥は真っ暗。随分向こうに出口が見えてるけど、中が暗過ぎてとても先には進めない。
そして県道を挟んだ向こうの川の中に見える橋脚群が向こうのトンネルに向かって軽くアーチを描いてるのがよく解る。
橋脚群を観終わった後は、更に車で進んで『5連アーチ橋』『今福第三トンネル』へ。
何故解らなかったかというと、現在は県道として利用されているから。。。
この、橋の上が県道。折角建造したものが無駄にならずに済んで良かったね!で、いいんだよね?
5連アーチ橋から車で数分の場所に次のポイント『4連アーチ橋』
因みに、このトンネルを向こうに抜けると「今福第四トンネル」と「1連のアーチ橋」が見られたらしい。・・・電気点けてください
先に進むと『今福第五トンネル』と『橋脚』
第五トンネルは入り口が崩落しているので立ち入り禁止
反対側に回ると
樹が茂ってて見えにくいけど、川の中に建つ橋脚
次のポイントまではちょっと離れてて、途中県道を抜けたりする。基本は川沿いを走る線路だった(工事費高そう)
此処からは若干道が狭くなるので、徒歩での見学をおすすめします、と書かれていた『おろち泣き橋』への道。
橋脚アーチ下の、ある一ヶ所に立つと(上の写真参照)おろちが泣いてるかのような音が聞こえるのだ。
泣き橋から歩いて約20分(距離にして約1km・・・暑いとキツイ)で、次のポイント『第二下府川橋梁』へ。
旧線が川沿いを通したせいで線路が蛇行していたのに対し、新線は浜田駅を出発して割と一直線。最初からこっちの方で線路を造っていれば良かったのでは?と思わせる便利さ。(結局は頓挫した訳だが)
車両は通行止めだが、徒歩なら行ける「鉄道の道」(約340m)
気持ちのよい一直線道路・・・もとい、線路。
そして着き当たりは、これ。
無情にも立入禁止の『下長屋トンネル』
取り敢えず、これにて幻の広浜鉄道新旧今福泉を巡る旅は終了。
今来た道を歩いて戻って駐車場まで行く暑さと虚しさと云ったら・・・
でもなかなか楽しい旅だった。
鉄道開通が幻に終わった周辺の景色は現在こんな感じ
実は新線自体は未だこの先も続くんだけど、今では立入禁止区間になっているため、ここで打ち止め。
特別な許可があれば見学可、となっている場所もあるらしいが・・・その許可は誰から???
by labi-usa2
| 2017-07-16 21:29
| 旅の日記